そろそろ年末調整の時期がやってきました。今回は年末調整に関する改正点について取り上げます。
◆定率減税の廃止・所得税の税率の改正
◆地震保険料控除の創設(損害保険料控除の改組)
◆◇◆ 定率減税の廃止・所得税の税率の改正 ◆◇◆
①定率減税の廃止
定率減税は景気対策のために暫定的な税負担軽減措置として平成11年に導入されましたが、経済状況の改善等を踏まえて今年分から完全に廃止されます。
②所得税の税率改正
国税(所得税)から地方税(住民税)への税源移譲が行われたこと等を踏まえ、今年分の所得税から税率構造が5%~40%の6段階に変更されています。
今年は定率減税廃止に加えて税源移譲後初めての年末調整となるため、これまで還付額が大きかった方にとっては、予想外の年末調整結果になるかもしれません。社員様に対する事前アナウンスを徹底しておくことをお勧めいたします。
◆◇◆ 地震保険料控除の創設(損害保険料控除の改組) ◆◇◆
昨年までの損害保険料控除制度が改組され、地震保険料控除とされました。従来の損害保険料控除の最高が15,000円であったことに対し、この地震保険料控除は最高50,000円となっています。控除できる保険料額が増えたこともありますので、社内での事前案内を行い、各保険会社等が発行する証明書の提出漏れがないように注意して下さい。
※この改正には経過措置が設けられており、以下の一定の要件を満たした長期損害保険契約等に係る損害保険料については、旧長期損害保険料として地震保険料控除の対象とすることができます。
※[長期損害保険料経過措置の一定の要件](次のすべてに該当するものに限る)
①平成18年12月31日以前に締結した契約(保険期間または共済期間の始期が平成19年1月1日以後のものは除きます)で保険期間又は共済期間の満了後に満期返戻金を支払う旨の特約のある契約その他一定の契約であること
②保険期間または共済期間が10年以上の契約
③平成19年1月1日以後にその損害保険契約等の変更をしていないもの
また、長期損害保険契約等と地震保険契約を別々で行っている場合は、それぞれの方法で計算した金額の合計額(最高5万円)が地震保険料控除の額となります。ただし、一つの契約が地震保険料と旧長期損害保険料のどちらにも該当する場合には、どちらか一方を適用することになっています。「長期損害保険料は廃止された」と取り扱うのではなく、添付書類等で注意深く判断して下さい。
◆◇◆ 税源移譲に伴う住宅ローン控除の取り扱い ◆◇◆
一般的に住宅ローン控除の適用を受ける方は、年末調整の際に所得税の還付となる方が多く、徴収済税額の全額が還付されることも少なくありません。今年はこのような全額還付の方については特に注意が必要です。所得税から住民税への税源移譲に伴い、一般的には徴収している所得税額が少なくなっており、還付額も例年に比べて小さくなっているからです。本来受けられるべき住宅ローン減税額が減少する事例が発生する可能性があります。このため住民税に特例措置が設けられ、本人の申告により住民税が軽減されます。この措置は、対象者本人が市区町村長に対し「市町村民税及び道府県民税住宅借入金等特別税額控除申告書」を各年度の提出期限まで(平成20年は3月17日(月)まで)に提出して適用を受けることができます。これは所得税の確定申告書を提出される場合には、管轄の税務署長を経由して提出することができます。詳細は、居住地の市区町村へ確認して下さい。なお、この制度は平成18年末までに入居した人に限って適用されることとなっていますのでご注意ください。
以上のように、今年の年末調整は事前の社内アナウンスが大切です。総務担当の方は、住宅借入金等特別控除適用者の最終の年税額がゼロになっている場合には特に注意して案内をするようして下さい。






