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人事・労務の手引き

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2006年12月21日 
個人情報の取り扱いについて

◆◇◆個人情報の取り扱い◆◇◆
平成17年4月の個人情報の保護に関する法律の全面施行以来、ご存知の通り、個人情報保護に対する社会的意識は非常に高まってきています。テレビのニュースや新聞などで、個人情報漏えい等に対する“お詫び”を目にする機会も多いのではないでしょうか。
個人情報漏えい等の事件・事故の当事者となることは、会社にとって想像以上のリスクを被ることになり、会社の存続の危機にまで発展することにもなりかねません。今回は、そういう重要な個人情報を取り扱うこととなる人事・総務ご担当者様へ、もし、まだ個人情報保護法対策を進めていらっしゃらない場合の基本的な対策等について解説します。

◆◇◆ここで確認!個人情報とは?◆◇◆
厚生労働省の個人情報の保護に関するガイドライン「雇用管理に関する個人情報の適正な取り扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針」では、「雇用管理に関する個人情報」とは、「企業等が労働者等の雇用管理のために収集、保管、利用する個人情報をいい、その限りにおいて労働者個人に関する全ての情報が該当するものであり、病歴、収入、家族関係のような、機微にふれる情報や本人以外についての情報も含む。」としています。具体的には以下の通りです。

<個人情報に該当するもの>
①個人の氏名、生年月日
②連絡先(住所・電話番号・メールアドレスなど)
*記号や数字の文字列だけなら、特定の個人が識別できないので、メールアドレスだけの情報なら個人情報には当てはまりませんが、氏名・所属先など他の情報と照合することにより、容易に特定の個人を識別できると個人情報に該当します
③防犯カメラやビデオなどに記録された映像・音声情報のうち、個人が判別できるもの
④雇用管理に関する情報(人事考課など)のうち、個人を識別できる情報
⑤社員の家族関係に関する情報、家族についての個人情報 など

<個人情報に該当しないもの>
①企業の財務情報等、法人等の団体そのものに関する情報
②特定の個人を識別することができない統計情報 など
*特定個人を識別できる情報が記述されていなくても、周知の情報を補うことにより特定の個人を識別できると、個人情報となる場合があります。

◆◇◆人事・総務ご担当者様の対策◆◇◆
~~~ 利用目的を具体的に特定する ~~~
雇用管理情報については、収集する個人情報の利用目的を具体的に特定し、その適切な取り扱いが企業に要請されています。 例えば会社が採用活動を行う場合、直接取得、郵送、Webからの送信等、いずれの場合であっても、個人情報の利用目的を具体的に特定する必要があります。
*個人情報を取得した際の利用目的以外の目的で個人情報を利用する場合には、事前に本人の同意を得る必要がありますので注意してください。

<利用目的を具体的、個別的に特定している事例>
①「人事労務管理に関わる諸手続き(社会保険・労働保険等)を行う際に、その目的の限りにおいて使用いたします。」
②「ご記入いただいたご家族の氏名、住所、電話番号は法令に基づく各種手続きのほか、社内規定に基づく各種手当の支給およびにご本人に万一のことがあった際の緊急連絡先としてのみ使用させていただきます。」
③「当適性検査の結果は、今後、社内配置を検討する際の資料としてのみ利用させていただきます。」 など
<利用目的の特定が不十分である事例>
①「当社の事業活動に必要であるため」
②「従業員情報を把握しておくため」 など
 
~~~ 就業規則への追加・同意書の作成 ~~~
また、本採用となった際に提出が必要となる雇用管理情報や、既に勤務している社員等の雇用管理情報についての利用目的の特定は、就業規則等に「個人情報の利用目的」条項を追加し、個別に「雇用管理情報の利用目的に関する同意書」等の文書を作成し、その提出を求めることで対応することができます。ぜひ、検討してみてください。


◆◇◆まとめ 社内の意識改革から◆◇◆
企業の個人情報保護対策に対する社会的意識は、非常に高まってきています。常日頃から、個人情報の重要性や漏えい事件・事故等が起きた場合の会社への影響などについて、十分な社員教育が求められています。また、個人情報保護に対する会社の姿勢を示すためにも、上記のように就業規則に個人情報保護に関する項目を追加し、社員から個人情報の取り扱いに関する誓約書などの提出を求めておかれるとよいでしょう。
もし、まだ個人情報保護対策を始めていらっしゃらない場合には、社員に個人情報の重要性・危険性を説き、会社の個人情報保護方針を明示するなど、社内の個人情報保護への意識改革からスタートされてみてはいかがでしょうか。

投稿者:人事部 | カテゴリ: | コメント (11)
2006年12月19日 
男女雇用機会均等法を考える

◆◇◆男女雇用機会均等法◆◇◆
元々は1972年に「勤労婦人福祉法」として施行されたが、女性差別撤廃条約批准のため、1985年に「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」として制定され、その際に「男女雇用機会均等法」の名称が生まれたものと思われます。その後、女性に対する労働上の差別をなくすために改正が重ねられました。又、平成18年6月21日に公布された「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律及び労働基準法の一部を改正する法律(平成18年法律第82号)」が、平成19年4月1日から施行されます。

◆◇◆改正法のポイント◆◇◆
・男女雇用機会均等法
1 性別による差別禁止の範囲の拡大
(1)男性に対する差別も禁止されます。
 女性に対する差別の禁止が男女双方に対する差別の禁止に拡大され、男性も均等法に基づく調停など個別紛争の解決援助が利用できるようになります。
(2)禁止される差別が追加、明確化されます。
・ 募集・採用、配置・昇進・教育訓練、福利厚生、定年・解雇に加えて降格、職種変更、パートへの変更などの雇用形態の変更、退職勧奨、雇止めについても、性別を理由とした差別は禁止されます。
・ 配置については、同じ役職や部門への配置であっても権限や業務配分に差がある場合異なった配置となり、性別を理由とした差別は禁止されます。
(3)間接差別が禁止されます 。
 外見上は性中立的な要件でも、省令で定める一定の要件については、業務遂行上の必要などの合理性がない場合には間接差別として禁止されます。
2 妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いの禁止
(1)妊娠・出産・産前産後休業の取得を理由とする解雇に加え、省令で定める理由による解雇その他不利益取扱いも禁止されます。
(2)妊娠中や産後1年以内に解雇された場合、事業主が妊娠・出産・産前産後休業の取得その他の省令で定める理由による解雇でないことを証明しない限り、解雇は無効となります。
3 セクシュアルハラスメント対策
 職場でのセクシュアルハラスメント対策については、これまでも配慮が求められてきたところですが、男性に対するセクシュアルハラスメントも含めた対策を講じることが義務となります。
 
対策が講じられず是正指導にも応じない場合企業名公表の対象となるとともに、紛争が生じた場合、男女とも調停など個別紛争解決援助の申出を行うことができるようになります。
(注)この規定は派遣先の事業主にも適用されます。
4 母性健康管理措置
 事業主は、妊産婦が保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保するとともに、妊産婦が保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするための措置(時差通勤、休憩回数の増加、勤務時間の短縮、休業等)を講ずることが義務となっています。
 こうした措置が講じられず是正指導にも応じない場合企業名公表の対象となるとともに、紛争が生じた場合、調停など個別紛争解決援助の申出を行うことができるようになります。
5 ポジティブ・アクションの推進
 ポジティブ・アクション(男女間の格差解消のための積極的取組)に取り組む事業主が実施状況を公開するに当たり、国の援助を受けることができます。
6 過料の創設
 厚生労働大臣(都道府県労働局長)が事業主に対し、男女均等取扱いなど均等法に関する事項について報告を求めたにもかかわらず、事業主が報告をしない、又は虚偽の報告をした場合は過料に処せられます。

・労働基準法
女性の坑内労働の規制緩和
 女性の坑内労働について、女性技術者が管理・監督業務を行えるように規制が緩和されます。

◆◇◆まとめ◆◇◆
 以上の点が大まかな改正点となっております、今回の改正において女性の差別を排除するだけではなく、全ての労働者間の差別を無くしていこうという意図がより鮮明なっているものと思われます。また、現行法では、セクシュアル・ハラスメントの現状に対応するには不十分であるとの意見がありましたが(図1・2参照)、今回の法改正にセクシュアル・ハラスメント関連の項目も加わり、可能性も見え始めています。今後、より実効性のあるものになっていくのではないかと思われます。

投稿者:人事部 | カテゴリ: | コメント (247)